初期投資ゼロの省エネ改修:シェアード・セイビングス契約の仕組み
回収期間の短い省エネ案件でも、設備投資の予算で止まってしまうことはよくあります。シェアード・セイビングス契約なら、システムの費用を削減した電気代から支払うため、改修が予算を待つ必要はありません。
DCKVチーム
厨房換気の改修は、いつも同じところで止まります。技術的な根拠は確かで、回収期間も短いのに、案件はエレベーターの改修や冷凍機の更新と並んで設備投資の申請に入り、翌年度の予算を待つことになります。
シェアード・セイビングス契約は、判断から設備投資を外します。DCKVがシステム費用を負担し、お客様のファンで計測した削減分から回収します。
進め方
- 調査とベースライン。厨房を調査し、既存のファンを計測して、現在の消費電力を確定します。設置の前に、双方でこのベースラインに合意します。
- 当社負担で設置。DCKVがシステムを設計し、センサー、コントローラー、インバーターを供給し、営業時間を避けて設置します。初期費用はかかりません。
- 計測。契約期間中、すべてのインバーターを5分ごとに計測・記録し、合意したベースラインに対して削減量を算出します。
- 分配。契約期間中、検証済みの削減分をお客様とDCKVで分け合います。お客様の取り分は初月から発生するので、電気代は最初から下がります。
- 継続。契約期間が終われば、削減分はすべてお客様のものです。
契約期間中の保守と監視は含まれています。
契約で決めておくこと
シェアード・セイビングスがうまくいくのは、双方がその数字を信頼できるときです。だから契約の大半は、その数字をどう出すかについての取り決めです。
ベースラインの設定と調整
ベースラインとは、DCKVがなかった場合にファンが使っていたはずの電力です。設置前に計測しますが、厨房が変わったとき、たとえば営業時間の延長、新しい店舗の開業、改装などの際にどう調整するかも契約に定めておくべきです。この条項がなければ、システムとは関係のない変化で、どちらかが得をしたり損をしたりします。
分配の比率と期間
どちらも案件ごとに、期間内にシステム費用が回収できるよう設定します。期間が短ければ毎月の取り分は大きく、長ければ小さな取り分が長く続きます。計算の内訳を確認してください。
保守の分担
契約期間中、センサー、インバーター、コントローラーを誰が管理するか、そしてフィルターやダクトの清掃など何を厨房チームが担うかを、契約で明記しておくべきです。
施設に変化があったとき
ホテルは改装でフロアを閉鎖し、運営会社が替わり、売却されることもあります。一時的な休業、早期の解約、そして施設の所有者が替わった場合に設備と契約がどうなるかを、契約でカバーしておくべきです。
削減効果の検証方法
国際的な基準はIPMVP(国際パフォーマンス計測・検証プロトコル)です。ファンの案件にはそのオプションBが適しています。変更した機器を切り分けて直接計測する方法で、建物全体の電気料金の中から削減分を探すのとは違います。
DCKVの場合、それは各インバーターを計測することを意味します。計測は5分ごと、1日288回行い、月次レポートで実測値とベースラインを比較します。お客様は、私たちが使うのと同じ5分間隔のデータを受け取ります。方法の詳細は5分間隔のデータで順を追って説明しています。
シェアード・セイビングスか、買い取りか
資金があるなら、システムを買い取るほうが、たいていは使用期間全体で有利です。投資回収は一般に1〜3年で、削減分は初日からすべてお客様のものです。監視とレポートは、どちらの場合でもサービスとして利用できます。
シェアード・セイビングスが向いているのは、資金が限られている現場、複数の関係者が支出を承認しなければならない現場、あるいは財務部門が判断の前に証拠を求める現場です。最初の一歩としても使えます。1つの厨房をシェアード・セイビングスで運用し、1年分のデータを見てから、残りの資金の手当てを決める方法です。
契約が会計上どのように扱われるかは、契約条件とお客様の会計基準によって変わります。財務部門には早めに参加してもらってください。
ほかの記事
- 需要制御型厨房換気とは? ホテルが切り替えている理由ホテル厨房の排気ファンの多くは、朝の仕込みから最後の清掃まで、コンロの上で何を調理していても全速で回っています。需要制御は調理が落ち着いたときにファンを減速させ、電気代もそれに合わせて下がります。
- 鉱山キャンプのディーゼルを、排気ファン一台ずつ減らす遠隔地のキャンプでは、厨房ファンの電力はディーゼル発電機から来ています。調理が止まったときにファンを減速させるのは、燃料を減らす方法の中でも簡単なものの一つです。
- 5分間隔のデータ:削減した1 kWhをどう検証するかDCKVは制御するすべてのファンを5分ごとに計測し、設置前に合意したベースラインと比較します。月々の削減量は、その計測値から算出します。

